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会議を効率化する方法とは?進め方のコツや役立つツールも紹介
働き方改革により、企業は大きく働き方を変える必要に迫られました。自社の生産性を上げて時間外労働を減らし、コストを削減するためには、会議の効率化が重要な課題の1つとなります。一方で、Zoomなどで場所を選ばずオンライン会議が可能になったことは、会議を開くハードルが下がり、雑談に近い非効率な会議が発生する原因にもなり得ます。無駄な会議を減らすルールを周知徹底し、必要な会議も可能な限り効率化すれば、より利益を上げやすい生産性の高い組織作りにつながるでしょう。
この記事では非効率・無駄な会議の特徴や、会議の効率アップに続くコツ、会議の効率化に役立つツールを紹介します。
目次
会議の効率化が重要な理由
会議の効率化は、従業員の生産性を高め、残業時間を減らし、コストを削減するために重要な施策です。
働き方改革が推進されたことで時間外労働(残業)は原則、月45時間・年360時間以内に制限されました。特別な事情を理由に労使が合意形成している場合であっても、年720時間・複数月平均80時間・月100時間を超える時間外労働は認められません。
限られた労働時間の中で企業の利益を確保するには、従業員一人ひとりの生産性を高める必要があります。
さらに、企業は従業員が無駄な会議に参加している時間に対しても、給料を支払わなければなりません。会議を効率化すれば人件費を抑制し、より利益を上げやすい組織に変えることも可能です。
そもそも「働き方改革とは何か」を知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
非効率的・無駄な会議の特徴
多くの企業では日々、さまざまな名目で無数の会議が行われています。しかし、数ある会議の中には参加者が「非効率的」「無駄」と認識しているものが少なくありません。
以下は、「非効率的」「無駄」と認識されやすい会議の特徴です。
- 明確な目的がない
- 内容が事前に整理されていない
- 会議の時間が無意味に長い
- 会議の付随業務に必要以上の時間がかかる
そもそも会議は「新商品のアイデア出し」などの目的や話し合うべき内容があることを前提として行うものです。明確な目的がない、もしくは内容が整理されていない会議は、必要性を疑いましょう。「議論がしばしば脱線する」などの理由で必要以上に時間が長引く会議も生産性が低いため、対処法を検討する必要があります。
また、会議を行う際には付随業務として、アジェンダや会議資料の作成・スケジュール調整・会議室の予約などを行わなければなりません。付随業務は会議の質を高めるために欠かせない仕事であるものの、必要以上の時間がかかると担当者の負担になります。
会議の効率アップにつながる進め方のコツ4つ
会議の効率化を進めるには、無駄な会議を減らすことにくわえて、会議で何をするかを重視するのが大切です。「報告・連絡・相談」のうち、全員が揃ったときしか難しい「相談」を重視し、それ以外はできるだけ最小限のコストに抑えるのが効率アップのコツです。会議が相談の場であると社内で周知し、会議の生産性を上げるルールを徹底しましょう。
以下ではいくつかある会議を効率化するためのコツやポイントのうち、代表的な4つを紹介します。
アジェンダを会議前に準備する
会議を行う際には事前に目的・ゴール・時間配分を整理してアジェンダを作成し、遅くとも数日前までに参加者へと共有しましょう。参加者がアジェンダを十分に読み込んで当日を迎えれば、会議冒頭の説明にかける時間を削減できます。
複数回に渡る会議のアジェンダを作成する際には前回の議事録を確認した上で作業すると、内容の重複を回避できます。アジェンダは会議ごとに作成する必要があるため、基本構成をテンプレート化して保存すると、準備作業の効率化が可能です。
アジェンダの作成方法についてより詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
会議の司会進行役を決めておく
会議を効率的に進めるためにファシリテーターを選任し、予定通りに進行させるルールも重要です。ファシリテーターとは、会議の司会進行や参加者が発言しやすい雰囲気作りを担当する人物を意味します。会議の最後に出た意見をまとめて、当日の結論を導くことも、ファシリテーターの役割です。
ファシリテーターはそのほかにも、以下の役割を担当する場合もあります。
- 議論の方向性が外れた場合の軌道修正
- 参加者の意見が対立した際の仲介
ファシリテーターには、客観的な立場で多くの人の意見を聞ける人やメリハリある進行管理が得意な人を選任しましょう。さまざまな意見をまとめて、誰もが納得する結論を即座に導ける人も、ファシリテーターに向いています。
会議時間を厳守する
無駄に長い議論では従業員の集中力が続かず、生産性は高まりません。効率化を図るには会議時間を厳守して、どれほど議論が加熱している場合にも終了時刻通りに解散するルールの徹底が必要です。
参加者全員が「会議時間は有限である」と認識すれば、遅刻や雑談などで会議時間が伸びることを減らせ、無駄を省けるでしょう。
会議時間の設定がそもそも長い場合にも生産性は低下するため、基本的には30分を会議時間の上限にするのがおすすめです。「報告・連絡・相談」のうちの「相談」のみに注力すれば、30分の会議でも十分な意見交換を行えます。残りの報告や連絡は、メールやチャットで済ませましょう。
議事録作成業務を効率化する
議事録は、会議の結論を不参加者に共有したり、次回までの課題を明確化したりするために欠かせない資料です。しかし、会議を録音し、文字に起こすやり方は時間と手間がかかり、生産性に悪影響を与えます。議事録の作成業務を効率化すれば、会議に付随する業務に手を取られる時間が減り、生産性アップにつながります。
以下は、議事録の作成業務を効率化する方法の具体例です。
- 文字起こしツールを活用する
- 会議で使用したホワイトボードなどを撮影し、議事録代わりに活用する
文字起こしツールとは、会議中に自動で文字起こしを行ってくれるツールです。話し手の識別機能が付いた文字起こしツールを活用すれば「誰の発言か」を把握できる形で、労力なく議事録を作成できます。
会議の効率化に役立つツール
近年では、さまざまなIT企業が多様な種類の会議効率化ツールを提供しています。生産性の高い会議を実現するためには自社に適したツールを選択し、導入を検討しましょう。以下は、主な会議効率化ツールの例です。
時間管理ツール |
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時間管理ツールとは経過時間をモニターなどに表示したり、残り時間に応じてアラームを鳴らしたりするツールです。時間管理ツールを活用すると参加者が時間をより強く意識するようになるため、効率化をサポートできます。 |
ビジネスチャットツール |
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対面形式で話し合うべき内容以外はビジネスチャットを利用して報告・連絡することで、無駄な会議を減らせます。ビジネスチャット上では瞬時にデータ・ファイルのやり取りを行えるため、紙資料を印刷する手間もかかりません。 |
タスク管理ツール |
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タスク管理ツールとはタスクの進捗状況をオンラインで管理して、関係者に情報共有するツールです。タスク管理ツールを活用すると会議当日までに必要な準備を可視化し、効率的に作業できます。 |
文字起こしツール |
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音声データから自動で文字起こしが可能になる文字起こしツールは、議事録作成業務を効率化するために導入します。インターネット環境がなくても利用できるタイプのツールを導入すれば情報漏えいリスクを回避でき、安心です。 |
ビジネスツールの導入には一定のコストがかかるものの、会議の生産性が高まって人件費を節約できれば、かけた費用を上回る効果を期待できる可能性もあります。導入時にかかるコストは組織としての生産性を高める必要経費と考えて、合理的な選択を行うことがおすすめです。
まとめ
会議および、会議に付随する業務の効率化は、会社の生産性を上げるため解決すべき課題です。その際に重要なのは、報告・連絡は会議で行わず、相談に注力することです。数日前には会議のアジェンダを設定して何を決めるのかを周知しておき、会議が横道にそれないようファシリテーターを用意してください。会議時間は30分を1回とし、遅刻や延長を禁じるのも効果的です。また、事後の報告業務である議事録作成の労力は最小限となるよう、文字起こしツールなどを活用して効率化を図りましょう。
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