コラム

column

【イベントレポート】AI議事録ツールの効果を最大化する高性能マイク体験セミナー

公開：2025年12月25日

2025年12月19日、ヤマハ株式会社と共催で「現地で触って体験！AI議事録ツールの効果を最大化する高性能マイク体験セミナー」を開催しました。
本セミナーは、AI議事録ツールをご利用中、または導入をご検討中の皆さまに向けて、音声認識精度を左右する“マイク選び”の重要性を実際に体験いただくことを目的としています。当日は、最新の高性能マイクを「見て・触って・試す」ことで、設置方法や機種選定による精度の違いを実感いただきました。

本記事では、当日の内容を振り返りながら、セミナーで共有したマイク選びのポイントを解説します。

はじめに

まず、株式会社アドバンスト・メディア VoXT事業部大内修平よりセミナー開催の背景と目的について説明しました。本セミナーは、AI議事録ツールの効果を最大化するために、音声入力の起点である“マイク”の重要性を、体験を通じて理解していただくことを目的としています。

「音声認識を使って議事録を作るだけでなく、業務全体の生産性を高めることが重要です」と大内よりご説明しました。 音声認識精度はツール単体では決まらず、入力される音声が不明瞭であれば誤変換や編集負荷は避けられません。逆に、高品位な音声収音（=適切なマイク選定・配置） を徹底できれば修正時間を削減し、業務効率化や会議運営の質向上を実現します。

第1部 AI議事録ツールと高性能マイクについて

AI議事録ツール「ScribeAssist」のご紹介

続いて大内より、デモンストレーションを交えながらAI議事録ツール「ScribeAssist」についてご説明しました。生成AIの登場により、ビジネスシーンにおけるAI活用が急激に進んでいます。無料で使える音声認識サービスも登場しており、手軽に音声認識が使えるようになっていますが、以下の点でまだ議事録専用のツールは欠かせないと大内は話しました。

① 音声認識率：汎用的なものだと多くの人が使えるようにできており、専門用語などは認識できません。また、単語登録機能が搭載されていないものも多く、サービス名や部署名などの固有名詞も認識ができません。そのため認識後に修正の手間がかかります。

② 話者識別：話者識別機能が搭載されていないと誰が何を話したのがわからず、議事録としては使い物になりません。

説明の後、生成AIによる議事録形式への自動要約機能を含めて、「ScribeAssist」のデモンストレーションを行いました。最後に、あらためてAI議事録ツールにおけるマイクの重要性について説明しました。ヤマハ社のマイクについて、大内は説明しています。

大内：ヤマハ社のマイクは性能が非常に高い。きれいに収音してくれるので、その結果きれいに音声認識してくれる。その上で簡単に使うことができる。マニュアルがなくても誰でも簡単に使うことができる。みんなが使えることで、大きな効果につながる。

音声認識率を高める高性能マイクのご紹介

続いてヤマハ株式会社音響事業本部事業企画統括部国内マーケティング&セールス部セールスG 大前光司様より、音声認識率を高めるポイントとマイク、そしてAI議事録ツールと組み合わせた活用事例についてご紹介いただきました。

大前様は、音声認識率を高めるポイントとして、以下の5点をあげました。

日本語に強いAI議事録ツールで、単語登録機能を活用する
シーンにあわせたマイクを選定する
正しくマイクを使う
大きくはっきりとした発音で発言する
雑音をできるだけ減らす

ヤマハ社として提供できる２と３について、さらに詳しくご説明いただきました。

大前様：一人で静かな環境で使う分にはどんなマイクでもそんなに問題はない。しかし参加人数が増えれば増えるほど影響が大きくなる。マイクの選定はもちろん、設置の仕方によって音声認識率は大きく変わる。

よくある失敗例としてご紹介いただいたのは、広い会議室に1台マイクを設置するケースです。これだとマイクの収音範囲に会議室の端の人が収まらないので、うまく収音できません。また、マイクを複数台設置しても、マイクの位置が悪いと意味がありません。会議中、モニターを見ながら話すことが多いので、自然と発言者が向く方向にマイクを設置するのがポイントです。

最後に、YVC-1000やADECIA RM-WシリーズとAI議事録ツールの活用事例についてご紹介いただきました。活用事例は以下の記事でもご紹介しています。

拡張マイクによって幅広いシーンで使えるヤマハ「YVC-1000」で音声認識してみた

ヤマハの高性能マイクシステム「ADECIA」を徹底解説！AI議事録ツールの性能を引き出す音声収音の最適解

第2部高性能マイクを「見て・触って・試す」

第2部では、実際にヤマハ社のマイクを使って、収音範囲や音質などをご確認いただきました。

マイクとの距離による音声認識率の違い

ヤマハ社のユニファイドコミュニケーションマイクスピーカーシステム「YVC-1000」は、拡張マイクを最大5台まで接続（2台目以降はオプション）することができ、8～30名ほどの会議まで対応します。ハンドマイクも接続できるので、幅広いシーンに対応します。

マイクから離れて話すことで音声認識精度が下がることを実際に現地で体験いただきました。また、別会場とWeb会議をつないで、実際に聞こえる音質の差も確認いただきました。

さらに拡張性と音声認識率を上げるADECIA RM-Wシリーズ

ヤマハ社のADECIA RM-Wシリーズは、ひとりひとりの発言をしっかり収音するワイヤレスグースネックマイク「RM-WGS / RM-WGL」と、1名～複数名の発言を収音するワイヤレステーブルトップマイク「RM-WDR / RM-WOM」をラインアップしており、会議室・利用シーンに合わせて自由にマイク構成を変更できます。少人数の会議から大人数の会議まで、幅広い会議シーンに対応できます。

グースネックマイクは長さの違う2種類があり、机の広さやPCの有無、存在感を減らしたいかどうかなどで選択することができます。