- 会議録作成や情報共有のための文字起こしに時間がかかっていた
- セキュリティの観点から個人情報などを含むデータには利用できなかった
- クラウド型のサービスの利用には、事前承認や無害化処理などの手間がかかっていた
導入事例
case
福岡県 福岡市役所
- AI音声認識の活用により、文字起こしの手間が大幅に削減
- スタンドアローン型の「ScribeAssist」も併用することで利用範囲が拡大
- 「ProVoXT」がLGWAN対応したことでその手間が減り、さらに利用が拡大した
会議録作成や情報共有のための文字起こしに課題
自治体業務では、会議録の作成が必要な会議が多くあります。また、福岡市は自治体としては組織が大きく、業務の共有のために会議の内容などをテキストに起こして、組織や職員間で共有もしています。従来は、人がICレコーダーで録音した音声を聞きながら手動で文字起こしを行っていたためかなりの時間が必要で、1時間の会議の会議録作成に4時間ほどかかることもありました。そのため、業務効率化を目的に音声文字起こしシステムの導入を検討しました。
自治体での利用に最適で音声認識精度も高いことが決め手
音声文字起こしシステムの導入にあたり、プロポーザル方式(入札方式のように価格ではなく、提案内容で発注先企業を選ぶ方式)を採用しました。多くの自治体が利用しており、議会用の辞書が用意されているなど、行政向けのサービスが充実している点が決め手となり、2019年11月に「ProVoXT」を導入しました。また、音声認識の精度の高さや、簡単に編集ができることも継続して利用する上で評価しています。
個人情報を含むデータにも使えるスタンドアローン型
2020年度には、「ProVoXT」を770時間ほど利用し、文字起こしの手間が大幅に削減されました。しかし、「ProVoXT」はクラウド型のサービスであり、利用前に音声データをインターネット上にアップロードするための事前承認や無害化処理が必要で、少々手間がかかりました。また、セキュリティ上個人情報などを含むデータの利用は制限しており、利用できない会議も一部存在しました。そこで、スタンドアローン型の「ScribeAssist」について販売代理店から提案いただき、個人情報を含むデータなどにも利用できそうなことから2021年に導入を決定しました。さらに、2022年12月には「ProVoXT」がLGWAN(総合行政ネットワーク)に対応し、事前承認や無害化処理が不要になり、利用の手間が大幅に解消されました。
年間1,100時間以上のデータを文字起こし
現在は、手軽に利用できる「ProVoXT」と、個人情報や非公開情報を含むデータにも利用できる「ScribeAssist」を使い分けています。利用者数と利用時間は毎年増加しており、2022年度には両サービスで合計約1,100時間利用されています。導入当初は、新しいサービスへの抵抗感や心理的なハードルから利用する人が限られていましたが、研修などを定期的に行うことで利用を促進しました。一度利用すれば、簡単さと便利さから多くの人がヘビーユーザーになっています。
- サービス
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- ProVoXT
- ScribeAssist
- 業種
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- 自治体・官公庁
- 利用シーン
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- Web会議
- 社内打合せ
- 経営会議
- 効果
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- コスト削減
- 情報共有の迅速化
- 業務効率化