課題
- 録音を聞いて文字起こししており、議事録に時間と手間がかかっていた
- 「三層分離」のネットワークの制約があるため、クラウドサービスの利用は難しい
導入事例
case
2019年に策定した「仙台市役所経営プラン」にて、「AI 等の利活用の推進」を取り組み項目の一つとして掲げ、AI などの新たな技術の効果的な利活用についての検討を進めることとしました。その中で、「議事録作成支援システムの導入」として、AmiVoiceを2020年から実証実験として導入しました。
従来は、録音した音声を聞いて文字起こしする作業を繰り返しており、議事録の作成には時間と手間がかかっていました。2019年の内部調査では、年間496件の会議について2,186回もの議事録作成が行われているという事実が判明し、効率化の必要性が浮き彫りになりました。
自治体には、いわゆる「三層分離」のネットワークの制約があるため、「音声」という個人情報を取り扱う関係上、インターネット上で展開されているクラウドサービスの利用は難しいのが現実です。そこで、スタンドアローンで動作し、音声認識の精度に優れた「ScribeAssist」を選定しました。文字起こしから修正作業までがワンストップで行え、柔軟にライセンス認証方式を選択できた点も評価しています。導入後の庁内調査では、音声認識を活用することで平均45%の議事録作成時間が削減されたという結果が出ています。
最初は行政デジタル推進課で共用端末として1台を導入しましたが、性能が認知されるにつれ、貸出の需要が増え、現在は3台の共用端末を貸し出しています。また、議事録作成業務が頻繁な部署からは専用端末の導入を希望する声もあり、現在は各部署で9台の専用端末を運用してます。現時点では計12台の「ScribeAssist」が稼働しており、議事録作成の大幅な効率化を実現しています。